お酒の席で二日酔いにならないようにと思っていても、飲み始めてしまえばなかなか難しいものです。そこで、なってしまった場合の解消法を紹介します。
二日酔いの解消に最も効くのは二日酔い用の胃腸薬を服用することですが、ここでは、食べ物や飲み物について触れたいと思います。

酔いが醒めてきて汗を流したい時には、熱めのお湯でシャワーをサッと浴びましょう。熱いシャワーを浴びると血液の循環が良くなって、体の中でアルコールなどの分解が活発になります。
頭も少しはスッキリしてくるでしょう。サウナや熱いお風呂に入ると体の水分を余計に奪われてしまい、心臓に負担がかかるので避けましょう。

二日酔いの解消に効果的な食べ物

何かお腹に入れるなら、まずは水分を補給しましょう。水でも構いませんが、ミネラルやビタミンを一緒に摂取できるので、スポーツドリンクや果汁のジュースなどがよいです。

食べ物では、昔から酔い覚ましには柿がよいといわれていますが、これは、柿に含まれているカタラーゼという酵素に、アルコールの酸化を活発にさせアセトアルデヒドの分解を進める効果があるためです。それに、柿に多く含まれる果糖によって低血糖状態の糖分の補給にもなります。しかし柿だと季節のものになってしまうので、いつでも食べられるわけではありません。
季節を問わずいつも食べられるものでは、ようかんなどの和菓子、お茶(含有するタンニンの効果)、そのほか、チョコレートなども効果があるようです。

また、トウガラシ料理を食べると辛味成分が口や胃などの消化器の粘膜を刺激して、だ液や胃液の分泌が増え食欲がわいてくるので、二日酔いや夏バテの食欲不振の時には、辛いトウガラシも効果的です。
大根をおろしたときのおろし汁も効果的。弱った肝臓や胃腸の働きを整えてくれます。

そして、昔から日本人に親しまれてきた、栄養価の高いシジミ。「二日酔いにはシジミ汁」と、今も言われています。シジミは必須アミノ酸がバランスよく含まれているのが特徴で、肝臓に効くタウリンが含まれています。シジミの旬は夏と冬の2回あるそうですが、夏の暑さでついビールを飲み過ぎてしまう人には、夏が旬の土用シジミがおすすめです。

頭痛の場合にはコーヒーが効きます。これは、中枢神経を刺激して興奮させるカフェインの働きによるものです。

吐き気がある場合には、ひね生姜を薄くスライスしたものを口に入れるとよいようです。ひね生姜とは、夏に出回る新生姜以外の、前年に収穫され貯蔵された生姜。普段から店頭に並んでいるものです。

 

迎え酒はダメ!

二日酔いの朝に迎え酒をするとスッキリするといいますが、これって本当によいことなのでしょうか?
アルコールを摂取することで一時的に血糖値が上がり、二日酔いの症状は抑えられます。また、前日に飲んだアルコールが中枢神経を麻痺させているために、さらに飲んだとしても気分も悪くなりにくいようです。
しかし、これは一時的な気休めでしかありません。迎え酒の分のアルコールも分解しなくてはならない肝臓のことを考えましょう。結局、二日酔いの症状を長引かせてしまうので、迎え酒をするのはやめましょう。