胆汁・唾液の分泌をよくして胃腸の調子をよくする

ラットの胆道にウコンを注入してやると非常に強い消炎、利胆作用が表れたという報告がありました。これは、東京理科大学の教授のマウスを使った実験により明らかになりました。

また
「ウコンは胃酸の分泌をいくらか抑制する一方、胆汁の分泌を著しく促進し、胃腸の働きをよくする」といいます。
岩手大学の助教授は犬を使った実験で、「ウコン3gを水に溶かして与え、胃の運動を測定したところ、どの犬も著しく胃の運動が冗進した」と報告しています。

防衛医科大学の教授らによる共同実験では、ストレス性の胃潰瘍、十二指腸潰瘍の予防にウコンが効果的という報告もあります。

ウコンが口の中に入り、粘膜を刺激すると唾液が多く分泌されます。唾液には食べたものが体に役立つように変化させる消化酵素が含まれているほか、老化を防止するパロチンというホルモンが含まれています。

唾液の主な働きは、以下のとおりです。

  • 消化作用:唾液中の酵素ででんぷんをマルトースに分解する
  • 溶解作用:味物質を溶解して味覚を促進させる。
  • 洗浄作用:食べ物のかすを洗い流す。
  • 円滑作用:発音や会話をスムーズにする。
  • 抗菌作用:抗菌作用を持つ物質で病原微生物に抵抗する。
  • ph緩衝作用:phを一定に保ち細菌の繁殖を抑える。
  • 保護作用:歯の表面に皮膜を作りムシ歯を防ぐ

また、発ガンを防止する働きを持っています。唾液に含まれるペルオキシダーゼなどの酵素の作用で、唾液に30秒間、浸すだけで、発ガン物質の毒性のほとんどが消えてしまうほどです。日頃、あまり意識しませんが、唾液の働きというのは、とても大切で、人にとって欠かせないものです。

唾液に閑適して噛むことの効用や影響は大きく、1923年(大正12年)、ゆっくり食べる、つまりよく噛むことが健康につながる養生法として日本でブームになったことがありました。病弱で肥満体だった人が食べ物をよく噛んで食べるようにしたところ、体重が30kgも減り、健康になり、フレッチャーイズムとして日本に紹介されたのです。

噛むことは、意識してできる唯一の消化です。胃が疲れてるなと思ったら、よく噛んで胃腸の負担を助けてあげましょう。よく噛めば唾液がたくさん出ます。また、よく噛むことは、消化吸収をあげるばかりでなく、自律神経の安定にも役立ちます。唾液腺は、自律神経に支配されています。
体調がすぐれないときなどは、特に「よく噛む」ことを意識して食事をするようにすると体調も改善するでしょう。

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