肝臓病 症状 主な症状と特徴について紹介します。肝臓病は、風邪と似たような初期症状から始まり、肝炎を繰り返しておこすと肝硬変になったり、肝臓の不全から急死してしまうこともある病気です。次のような、特徴のある症状が出てきます。
肝臓病 症状
肝臓病特有の症状だけが肝臓病のサインとは限りません。一見、肝臓とは全く関係ないような症状がサインとしてあらわれるケースもあるので注意しなければいけません。
黄疸(おうだん)
ウイルスが体に侵入することによって、たとえば、熱が出たり、体がだるかったり、食欲がなかったりという症状が一週間くらい続くと黄疸(おうだん)になります。黄疸とは、ビリルビンという物質が体内に過剰にあることで眼球や皮膚といった組織や体液が黄色く染まる状態のことですが、肝臓病と関係があるものと無いものがあるので注意しましょう。
- 溶血性黄疸…溶血性貧血(赤血球が破壊されることで起こる貧血)の場合
- 肝細胞性黄疸…肝硬変、肝炎の場合
- 閉塞性黄疸…胆石などにより胆管が塞がれた場合
- 体質性黄疸…生まれつきのものなので肝臓には特に影響ありませんが、心配なら受診しましょう。
手掌紅班(しゅしょうこうはん)
手掌紅班とは、手のひらが赤くなることです。慢性肝炎の人の40パーセントくらいの人は手のひらが赤くなることがありますが、手のひらといっても全体ではありません。親指や小指のつけ根の周囲の膨らんでいる部分と指の先端に限定されています。妊婦さんの手のひらが赤くなることがありますが、これは女性ホルモンが増加して血管が拡張するからです。
クモ状血管腫
皮膚上に出る赤い斑点のことで、慢性肝炎や肝硬変にみられる症状です。クモが足を広げているように見えることからクモ状血管腫と呼ばれていますが、これは肝臓が悪くなりホルモンのバランスが乱れることによるもので、肝機能が回復してくると斑点の色が薄くなるといわれています。斑点の大きさはだいたい2~3センチメートルくらいで、胸や首、肩、腕などの部位に出現します。
乳房の女性化
肝硬変などでホルモンのバランスが崩れると、男性が女性のように乳房が大きくなることがあります。また、痛みを伴います。ただ、肝臓病の男性の全ての人に起こるわけではありません。
こむら返り
慢性肝炎の症状のひとつとして、こむら返りが起こることがあります。ふくらはぎがつっぱったり、こわばったりして痛くなります。こむら返りは肝臓などに病気がない人でも起こりますが、体内のカルシウムが減少すると筋肉がけいれんを起こしやすくなるので、食事でカルシウムを多く含む食品をバランス良く摂るようにしましょう。
ほかにも、メラニン色素が沈着して皮膚が黒ずんできたり、肝機能が低下することで、出血が止まりにくくなったり、アルコールに弱くなったりもします。肝機能が回復すると、症状の多くは改善されます。