2012年 7月 の投稿一覧

胆汁・唾液の分泌をよくして胃腸の調子をよくする

ラットの胆道にウコンを注入してやると非常に強い消炎、利胆作用が表れたという報告がありました。これは、東京理科大学の教授のマウスを使った実験により明らかになりました。

また
「ウコンは胃酸の分泌をいくらか抑制する一方、胆汁の分泌を著しく促進し、胃腸の働きをよくする」といいます。
岩手大学の助教授は犬を使った実験で、「ウコン3gを水に溶かして与え、胃の運動を測定したところ、どの犬も著しく胃の運動が冗進した」と報告しています。

防衛医科大学の教授らによる共同実験では、ストレス性の胃潰瘍、十二指腸潰瘍の予防にウコンが効果的という報告もあります。

ウコンが口の中に入り、粘膜を刺激すると唾液が多く分泌されます。唾液には食べたものが体に役立つように変化させる消化酵素が含まれているほか、老化を防止するパロチンというホルモンが含まれています。

唾液の主な働きは、以下のとおりです。

  • 消化作用:唾液中の酵素ででんぷんをマルトースに分解する
  • 溶解作用:味物質を溶解して味覚を促進させる。
  • 洗浄作用:食べ物のかすを洗い流す。
  • 円滑作用:発音や会話をスムーズにする。
  • 抗菌作用:抗菌作用を持つ物質で病原微生物に抵抗する。
  • ph緩衝作用:phを一定に保ち細菌の繁殖を抑える。
  • 保護作用:歯の表面に皮膜を作りムシ歯を防ぐ

また、発ガンを防止する働きを持っています。唾液に含まれるペルオキシダーゼなどの酵素の作用で、唾液に30秒間、浸すだけで、発ガン物質の毒性のほとんどが消えてしまうほどです。日頃、あまり意識しませんが、唾液の働きというのは、とても大切で、人にとって欠かせないものです。

唾液に閑適して噛むことの効用や影響は大きく、1923年(大正12年)、ゆっくり食べる、つまりよく噛むことが健康につながる養生法として日本でブームになったことがありました。病弱で肥満体だった人が食べ物をよく噛んで食べるようにしたところ、体重が30kgも減り、健康になり、フレッチャーイズムとして日本に紹介されたのです。

噛むことは、意識してできる唯一の消化です。胃が疲れてるなと思ったら、よく噛んで胃腸の負担を助けてあげましょう。よく噛めば唾液がたくさん出ます。また、よく噛むことは、消化吸収をあげるばかりでなく、自律神経の安定にも役立ちます。唾液腺は、自律神経に支配されています。
体調がすぐれないときなどは、特に「よく噛む」ことを意識して食事をするようにすると体調も改善するでしょう。

代謝促進効果もあるウコンの薬効

いまや、糖尿病は、高血圧症と肩を並べる国民病です。専門家によれば、軽症な糖尿病状態である耐糖能障害の人まで計算に入れると、その数は一1500万人に達し、日本人の7~8人に一人が糖尿病患者という恐ろしい数字がみえます。具体的には、2011年の日本の糖尿病人口は1067万4320人に上り、糖尿病人口の世界ランキング第6位にランクインしています。人口の約8.3%が糖尿病というわけです。

30歳代から次第に増えはじめ、50歳台にピークに達しますが、糖尿病が成人病といわれる理由がここにあります。2025年には、成人病の大半が糖尿病になるとさえいわれています。

糖尿病の原因は遺伝、過食、運動不足、飲酒などさまざまですが、日本型食事から欧米型食事に食生活ががらりと変わった昭和30年以後に生まれた人たちは、カロリーを摂りすぎており、それ以前の世代よりも糖尿病になるリスクがかなり高いと推測されています。
糖尿病で怖いのは、やはり「合併症」です。
昏睡などの急性のものや、網膜症、腎症、神経障害、動脈硬化、心筋梗塞などの慢性型の合併症があります。網膜症の場合、10~15年するとほぼ半数の人が発症するという統計があります。まだまだこれからの年齢だというのに、とてもツライものがあります。
本人はもちろん家族の嘆きが手にとるようです。いったんなってしまうと糖尿病は先の長い病気なので、若い人ほどしっかりした健康管理が必要だというもの安易に想像できます。
また、糖尿病による腎症で人工透析を受けている人は、全透析患者数のおよそ30%です。厚生省によればここ数年の医療費の伸びが一番多いのは糖尿病ということです。糖尿病の合併症である糖尿病性網膜症で毎年5000人が失明し、糖尿病性腎症で毎年新たに8500人が人工透析を受けているのが現状です。
糖尿病というとアルコールの飲みすぎが原因と思いがちですが、そうとばかりはいえません。肥満と糖尿病の関連について次のような報告がありました。
カロリー摂取に問題があって肥満になっている人は、血糖値がどうしても高めです。そこへ甘い清涼飲料水をガブ飲みすれば一時的にインシュリン分泌不全になるのも当然です。甘いものが好きな「甘党」が多いのも糖尿病になる原因要素を持っています。

食べ過ぎ、運動不足、ストレス過多の生活を続けているかぎり糖尿病は増え続けると予想されますが、とくに血縁に糖尿病の人がいたり、標準体重が20% オーバーの人は、注意が必要です。
予防対策としては次ぎの3点が重要です。

  1. 肥満の人は食事の量を1割から2割減らす
  2. 毎日10000歩歩く
  3. 糖尿病家系の人は毎年定期検診を受ける

などです。注意深く観察することで初期の症状を見逃さず、すぐに管理体制に入ることが、病気を進行させないポイントといえます。そして、初期であれば、管理そのものも誰もが実行できるものばかりです。初期症状のいくつかを自覚したら要注意です。

  1. 夜中に何回もトイレに起き、そのたびに水を飲む
  2. 尿が泡立っていて妙に甘ったるい匂いがする。
  3. 体がだるい
  4. 体じゅうがかゆい
  5. 夜寝ているときに、突然こむらがえりが起こる。
  6. 靴擦れを起こしたが治りにくい。
  7. 齢郡那郁が進行した

、毎日インシュリンを注射している人が300万人以上おり、その合併症や症状は年々悪化するのが一般的です。そんな糖尿病が進行するのをただ指をくわえて待つだけか?それともウコンで予防するか?でずいぶんその先の将来まで変わってくるでしょう。

活性酸素除去物質にウコンに含まれるクルクミンが効果的

活性酸素はいまでは万病のもとといわれています。動脈硬化やガンなどの原因になるばかりでなく老化の原因ともいわれます。その活性酸素を除去する作用が、ビタミンCやEよりも、ウコンが含んでいるクルクミンのほうが高いといわれます。

どんなに体に自信のある健康な人でも20歳を過ぎれば、老化は始まっています。分子生物学によれば、老化とは細胞の数が減ることによって臓器の活力が衰え、それが原因で起こるといわれ、細胞の数が減っていく理由については「活性酸素説」と「プログラム説」のふたつの説があります。

「活性酸素説」は、体内で発生した活性酸素のために細胞内のDNAやタンパク質が酸化し、細胞の働きが低下してしまうからという理由です。鉄がさびたり、てんぶら油が酸化するのも、この活性酸素による影響で、その酸化力がガンや脳卒中などの引き金になります。
人は生きるためには呼吸をしなければなりませんが、呼吸をすること自体が活性酸素をつくりだしているわけですから、じつは人間は、生きることで日々、細胞を減らし続け、少しずつ少しずつ老化をすすめているのです。
もちろん、人間の体はそうした働きの活性酸素にたいし、ちゃんと抵抗する手段を備えています。スカベンジャー(活性酸素除去物質) と呼ばれている酵素がそれです。しかしこの酵素は、残念ながら40歳を過ぎるころから急速に衰えてしまいます。
ガン年齢といわれるのも40歳からですが、これから必要という人生の成熟期に入ったときに衰え始めてくるのですから皮肉なものです。
ビタミンA 、B2、C 、E や卵黄、かぼちゃに含まれるカロチノイド、緑茶やドクダミに含まれるポリフェノール性物質などがこのスカベンジャーと同じ働きをするので、これらの食品をとれば老化防止になるといわれています。

もうひとつの「プログラム説」とは、すべての細胞には死ぬ時期が決められているという説です。若者と老人の細胞の活力を比較したデータがあります。それぞれの皮膚の繊維芽細胞を培養液に入れて観察してみると、若者のものは60回ほどの分裂を繰り返しますが、老人の場合、30回ほどの分裂を繰り返すとそれで終了してしまいます。
あきらかに、細胞の活力が弱っている証拠です。細胞は、日々新たになっているのですが、ある年齢以1 になると、つくりだされた細胞のもともとの力が弱くなっているのです。だからといって、黙って指をくわえて見ていることはありません。ウコンはもちろんですが、スカベンジャーを多く含む食品類を積極的に摂取することがよいでしょう。

活性酸素除去物質( スカベンジャー) を多く含む食品

  • ビタミンC…有色野菜、柑橘類、イチゴ、甘柿
  • ビタミンB2…うなぎ、焼きのり、牛・鶏のレバー、チーズ
  • ビタミンE…有色野菜、豆類、穀類
  • カロチノイド…卵黄、イクラ、タラコ、有色野菜、海藻、柑橘類
  • フェノール性物質…緑茶、コーヒー、ゴマ、ドクダミ、ゲンノショウコ