2013年 3月 の投稿一覧

ウコンとしょうがの違い

Question

ウコンやガジュツは根茎の形がショウガとよく似ていて、外観では区別がつきませんが、味もショウガと同じなんでしょうか。

Answer

ウコンもガジュツも料理によく使われる「ショウガ」の仲間になります。春ウコンには刺激性の強い辛みと独特の渋みがあって、かむと口の中がピリピリします。
秋ウコンには苦みと渋みが少ししかなく、ショウガの味とは異なります。
ガジュツにも苦みと渋みがあって、かむと舌がピリピリして、ショウガに近い感じの味はガジュツです。ショウガも漢方薬の一つで、これには二通りの使い方があります。やはり根を使いますが、ショウガの根茎そのままを使うものを「生萎」と言います。ショウガの根茎の皮を取り去って、蒸して乾燥させて使うものが「乾萎」です。
違いは、後者がからだを温めるのに対して、前者はからだを冷やします。生姜はおもに解熱や鎮痛に働き、あるいは吐き気を止める場合などけいれんどに用います。乾萎も生妾とほぼ同様の薬効を持ちますが、痙攣を抑えたり、また水分を体外に出す働きがあるので、その偏在・停滞を解消してくれます。

すおろしウコンの薬効と吸収をさらにアップさせる

Question

おろしウコンの薬効は?
ウコンをおろし金ですりおろして飲むと吸収力がいいと聞きました。この場合、おろしウコンだけを飲めばいいのか、汁ごと全部を飲むのか、それともガーゼ状の布で絞ってこした分の汁だけを飲めばいいのでしょうか?

Answer

沖縄では一般に、おろしウコンを汁ごとお湯に溶かして、かき混ぜて、飲んでいます。沖縄でウコンを煎じて飲む方法が主流を占めなかった理由は、すりおろして湯に溶いて飲む方式のほうがウコンから有効成分を多く取り出せることを経験的に知っていたからだと思います。
インドやバングラデシュなどの南アジアの地方では、石製のおろしを用いて、ウコンをすりおろして、食べ物に混ぜて使っていますが、ほとんどの家庭がこの調理用具を備えているそうです。
要するに、ウコンはおろしショウガみたいにすりおろして、そのまま丸ごと飲むのが最も効7率のいい使い方です。煎じたときに出てくる主要成分は水に溶ける水溶性の部分だけですが、すりおろして使えば精油成分がたっぷり取り出せるからで、煎じて飲むよりも、すりおろして飲むほうが成分がよく効いてきます。
なお、布でこすと、全部の成分が取り出せず、薬効のある精油成分がほとんど取り出せません。
おろしウコンは決してかすではなく、大切な成分が多く含まれています。成分を十分に取り出したいのであれば、むしろ粉末剤(パウダー) にするとか、錠剤( タブレット) にしたほうが精油成分を安定的に利用できるため、最近はしだいにパウダーとかタブレットに作って利用することが多くなつています。ただし、パウダーやタブレットは成分や品質がわかりづらいので、信用のあるメーカーから購入することが商品選びのポイントになります。

ウコンには本当に副作用がないの?

Question

最近は、漢方薬などのが体に優しいということから注目を集めていますが、生薬であっても、長期に飲んだり、多量に飲むと、副作用が出ると言う人もいます。ウコンは大丈夫でしょうか?

Answer

ウコンはたしかに害の少ない上薬に類する生薬で、健康な人にとっては健康食品そのものです。本サイトでも「ウコンには副作用がない」でも紹介しているとおり、副作用の心配はありません。
しかし、病人が飲むと危ない場合があります。たとえば、慢性の「腎炎」を患っている人では腎臓からカリウムが排出されないので危険まもあります、
ガジュツには子宮を収縮させる作用があるので妊娠中の女性には飲ませるな、などと昔から言われてきました。漢方薬には副作用がないと誤解されている向きもありますが、薬であるかぎり、その程度は大なり小なり必ず副作用を伴うと考えたほうがいいでしょう。
一般的に健康な人で、常識的な量を飲んでも害がないのは言うまでもありませんが、病人、妊婦さんなどは主治医と相談してから飲むべきです。副作用がないというと、大量に摂取すれば効果が大きくあらわれる…と勘違いする人がいますが、これは大きな間違いです。仮に副作用はでなくても体調を崩す場合もあり得ます。
漢方薬や安全なイメージが定着していますが、中国の古文献には薬の副作用で死を招いた記録が頻繁に出てきます。生薬といえども薬の一種ですから、誰かれなく無差別に飲ませていいものではありません。漢方薬を扱う医師であれば、ウコンの薬効をよく知っているので、病気回復のためにウコンを飲むつもりなら、ひとまず漢方薬を取り扱う医師の診察を受けたあと、適切な処方を聞いて服用すれば万全です。