2013年 3月 の投稿一覧

病院で処方されている薬と併用しても大丈夫か?

Question

ウコンを現在、服用している病院から処方された薬と併用しても問題ないでしょうか?また、抗生剤との併用はいかがでしょうか?

Answer

ガジュツとウコンを併用する方法はよく行なわれています。また、ウコンと「イヌトウキ」、あるいはウコンと「朝鮮人参」の併用も悪くなく、その他の生薬との併用もかまいませんが、どのような薬効が出てくるかが問題ですから、必ず医師の指示に従って使用するのが原則です。

生薬をいくつか組み合わせると漢方薬になるわけですから、症状に見合ってウコンを他の生薬と併用すればいいでしょう。薬漬けの医療を解消するには、薬の使用量を最小限にとどめながら、最大限の薬効を発揮させる必要がありますが、ウコンは現代医療にたいへん大きな役割を果たしてくれそうです。
なお、併用でなくても、「抗生剤」はみだりに用いていい薬剤ではありません。抗生物質の乱用によって、今日まで多数の「抗生耐性菌」を生み出してきましたが、これがいまや医療現場では院内感染という大問題を引き起こしています。
西洋医学は細菌を退治するための薬剤として「ペニシリン」という抗生物質を作り出して難病を克服してきた反面、その乱用よって新たにペニシリンに括抗する耐性菌を作り出してしまいました。
その結果、さらにペニシリンから発展したセファロスポリン系の抗生物質が作られ、この薬がいまや世界中で大量に使用されていますが、昨今は抗生物質の効かない耐性菌が次から次へと出てきて、ペニシリン耐性菌の場合と同じく、ついにセファロスポリン系の抗生剤に対しても耐性を発揮する「メリシン耐性黄色ブドウ球菌MRSA」 などが生じています。

なお、抗生物質という言葉は、もともと共存している微生物の一方が他の微生物の発育・増殖を抑制する「相手の生に抗う」という意味に由来しています。自然界では、ある微生物が別の微生物の発育を抑制する物質を分泌する現象があって、これらを抗生物質と呼んでいたわけですが、最近では高等動物の悪性腫瘍の増進を抑制する物質にいたるまで抗生物質の範囲に含めています。

毎日飲んでも大丈夫?

Question

忙しい毎日、食事も不規則、睡眠時間もなかなか取れない…といった毎日です。ウコンで健康を維持したいと思っていますが毎日飲んでも大丈夫でしょうか?

Answer

生薬を使った症状改善の治療においては、常に「至適量」すなわち「薬が最も有効に効く量はどれくらいか」ということを考えなければならず、8gで抑えたい人に20gも与えたら、効くどころか、かえって悪くなるケースもあります。健康な人がウコンを常用する場合、大人ならこのくらい、子供ではこのくらい、と平均的な服用量の基準がありますが、念を入れるなら、患者の体重・体力・年齢を知って、個々の服用量を決めるべきです。一般的に言えば、成人での服用量は1日10g程度が目安になります。
健康体の人がウコンを常用して、とくに悪いという問題点はどこにも見当たらないので、常識を外れた量を飲まないかぎり、常用してもかまいません。
ウコンが人体に害を及ぼす例はごくまれですから、適量を常用するのであれば、胃や血行の調子は良くなっても、体調がおかしくなることはありません。
ただし、ウコンにはカリウムがふくまれていますので、「腎不全」で人工透析を必要としている腎臓病の患者さんは医師に相談の上飲むようにしなければなりません。特に腎臓が悪くないという方であれば心配いりません。

ウコンの服用は、食前がいいか食後がいいのか?

Questioon

ウコンは、食後、食前とどちらで服用するのが適切でしょうか。

Answer

ほとんどの薬類は、食物と同じに胃から生体に吸収されて効きめを現わしてきます。大まかに言えば、胃に入ったあと、小腸から門脈を経て肝臓に入り、そのあと血液系を巡って全身に効いてくる薬が大半を占めています。
したがって、薬を十分に吸収させるには、おなかのすいた食前や食間に「白湯」で飲む方法がいちばん効果的です。白湯はふつう「微温湯」とも言いますが、空腹時にちょっと温かいお湯で薬を飲むと、上部小腸から効率よく吸収されます。薬を十分に吸収させたいと思えば、胃がからっぼのときにお湯で飲めば効きすぎるほど効いてきます。
しかし、現代の西洋医学で使われている薬はそういう飲み方ができません。おなかがすいて、胃に物が何にも入っていないときに薬が入ってくると、胃の粘膜を著しく害してしまうからです。

少し乱暴な表現をすれば、風邪薬を十分に効かせたいと思えば、空腹のときに飲むのが最も効果的ですが、副作用のため胃が大きなダメージを受けてしまうため、現状は仕方なく食後に飲んでいるだけのことです。
想像するよりも薬剤の副作用はきつく、想像以上に症状がでてしまいます。

胃を害する最も顕著な薬は「消炎鎮痛剤」です。消炎鎮痛剤は人体のあちこちの痛みを抑えてくれる薬ですが、かなりの副作用があって、ときには著しく胃粘膜を損傷してしまいます。たとえば、胃を傷害するアスピリンなどの薬は食後に飲まざるを得ませんが、滑稽なことに、痛みを止めたいと思って飲んだ消炎鎮痛薬が、こんどは胃の痛みを引き起こしてしまうのです。
現代の西洋医薬品は特定成分だけを抽出して濃度を高めて使っているので、効きめが鋭く作用して、副作用の危険性がいろいろ出てくるのです。胃腸の痛みはさておき、関節が痛いとか、筋肉が痛いとか、頭痛がするとか、腰の痛みにしても、生理的に痛いという現象はどれも同じで、そうした痛みを止めるには、ほとんど消炎鎮痛剤が使われていて、アスピリンはその代表的な薬剤です。
薬の作用、副作用に関してはこちらがわかりやすいです。

一方、生薬はそのままの形で使うため、薬効として働く成分の絶対量が少なく、薬を十分に吸収させようとすれば、食前もしくは食間に白湯で飲むケースが多くなります。生薬の中にも胃を損傷する種類がなくもありませんが、その多くは胃に大きな負担をかけることはほとんどありません。
したがって、こと生薬系の胃薬に関して言えば、胃の中に食べ物が何も入っていない空腹時に飲む薬として使うことができます。ウコンやガジュツは特定の臓器に限定されず、毒性が少ないため、生体を正常化させる作用を持っていますが、これはまさしく「アダプトゲン」であり、かつ「上薬」に位置される生薬ですから、胃を損傷するどころか、むしろ胃の治療薬として、大いに健胃作用を発揮してくれます。ウコンの安全性もごらんください。