ウコンの明かにされているリウマチへの効能

ターメリックから採れるクルクミンは、カレーに独特の黄色い色をつけるスパイスです( クルクミンとクミンはともにカレーパウダーに含まれていますが、別々のものです)。

「生命のスパイス」として知られるターメリックは、インド料理に広く用いられています。何千年もの間、ターメリックはインドの療法士によるインド式ハーブ療法で重要な役割を果たしてきました。冷蔵という保存法がなかった時代には、長期間酸素に触れると腐敗を起こす食物を保存するのに、カレーパウダーやほかのスパイス類が用いられていました。いうまでもありませんが、現在ではウコンが、強力な抗酸化物質であることが明らかになっています。

現在、ウコンはリウマチ性関節炎に効果のあるハーブに配合されています。インドでの研究で、ウコンが処方薬や店頭で入手できる関節炎治療薬と同様に、抗炎症性の強いことがわかっています。
関節炎患者に二重盲検試験を行ったところ、処方薬の非ステロイド性抗炎症薬 NSAID に匹敵する効果のあったことがわかりました。

ウコンがNSAID に勝っている点は、NSAID は胃部不快感や出血性潰癌などの症状が出ることが多いのに対し、ウコンにはこれまで副作用が報告されていない点です。

最近、アメリカがん研究所が皮膚がん、乳がん、結腸がんの治療薬としてウコンの研究を行いました。それ以前にもペンシルバニア州立大学の研究で、ウコンが乳がん腫瘍の成長を促すたんばく活性を阻害することがわかっています。ウコンは、心臓病に対してもいくつか重要な働きをします。第一に、血中コレステロール値をけつペい下げ、第二に心臓麻痔や心臓発作の原因となる血餅を防いでくれます。肝臓病の治療薬としても長年利用されてきたターメリックは、肝臓の炎症を抑え、肝臓機能を強化します。いまでも、自然療法士はよく見られる肝臓病のひとつ、C型肝炎患者に対してウコンを処方します。ウコンにはさまざまな効果がありますが、胆嚢疾患の治療薬としても利用されています。

ウコンは二日酔いに効果的であることは周知のとおりですが、リウマチ性関節炎の炎症を緩和する。抗酸化活性により、がんや心臓病を予防する働きも確認されています。

ウコンをより上手に摂るために

以前はウコンの根茎の生をすりおろしたり、乾燥根茎のスライスしたものを煎じて飲むのが一般的でした。ところが、今は加工技術が進歩して根茎を粉末にしたものや、さらにそれを粒製品にしたものが出回っています。

このうちウコンの有効成分をもっとも吸収しやすいのは、根茎の生を水洗いしてガリガリかじることです。しかし、実際にウコンの根をかじってみるとわかりますが、苦くて毎日続けるのは無理です。そこで、根茎の生をおろし金ですりおろしてから、水かお湯に溶いて飲めば、あまり苦みを気にせずに飲むことができます。ただし、ここで注意してほしいのは、すりおろしたものをガーゼなどでこしたりしないことです。

これをやると成分のほとんどが失われる心配があるからです。飲む量としては、大人の親指程度の大きさの根茎、重さにして10g程度が盲の目安になります。これを1日3回に分けて朝昼晩の食後に飲むのが基本です。

それが難しければ朝と夜の2回に分けて飲んでもよいと思います。もし、肝臓病などの問題がある場合は、さらに量を増やして飲んでみるといいでしょう。

それから、乾燥した根茎のスライスを利用する場合についてですが、乾燥スライスを入手て土瓶で煎じたり、急須に入れてお湯を注ぎます。

ただし、この場合、あまり煮つめると成分が壊れてしまうので注意します。ビールの色程度になるのを目安にするのがよいでしょぅ。

このように根茎をそのまま使用するのが基本ですが、忙しい現代人にとっては、手間がかかりすぎると感じる方にお勧めするのがウコンの粉末(パウダー)です。
特に粉末のよい点は、栽培条件が妄であれば、そこから取れた根茎を加工した粉末は成分が一定になっています。このことは、同行程で作られた粉末であるかぎり、どの粉末を使用しても常に一定の効果を期待できるのです。

琉球王朝の専売品だった生薬「ウコン」

ところで、インドを原産地とするウコンが日本にまで伝わってくる経緯についてははっきりとしたことはわかっていません。一般にいわれているのは、唐の時代の初期、つまり7世紀頃に中国の広東方面に伝わり、薬用として、さらには染料や調味料として利用されたといいます。

日本では平安時代の中期以降にはすでに知られていたようですが、日本においてこのウコンの存在が広く知れわたり、利用されるようになったのは、当時、南方諸国と盛んに交易を行っていた沖縄の琉球王国が当時、朝貢関係を結んでい大陸の中国からウコンの輸入を始めたことにあるといわれています。

大河ドラマ「琉球の風」にも登場したウコン

大河ドラマ「琉球の風」 | NHKドラマ
https://www6.nhk.or.jp/drama/pastprog/detail.html?i=taiga31

その琉球を経て日本に伝わったウコンのことは、室町時代に発行され宝易のなかにも記録されています。ところで、その当時の琉球王国の様子は、NHKの大河ドラマ「琉球の風」でも描かれましたが、実は、このドラマの第1回目にウコンが映し出されていたことに気づかれた方は少ないのではないでしょうか。

それは琉球の船が薩摩に向かって航海している場面を映し出していました。確かによく見ますと、船に乗っている男がウコンの根茎を手にもっていました。その光景は琉球の歴史をよく知っていればうなずけます。

というのは、当時の琉球王国はウコンを砂糖とともに外交や経済の重要な品目として扱っていたからです。琉球王国は、1597年の「慶長の役」以来、薩摩藩のたくみな政略によってその影響下に組み込まれつつありました。そのことは、王国の財政をも圧迫するようになり、やりくりは厳しくなる一方でした。そして、ついには薩摩らの借金の返済にも困るほどになってしまいました。

あまりに台所事情が悪くなった府は家臣たちを集めてどうしたらよいかと打開策を問うほどでした。そこで出てきた解決策が、二人の家臣によって提案された方法で、砂糖の他にウコンを専売品にするというものでした。

確かに、当時すでにウコンは、すぐれた薬効をもち、食用、染料などとして品広い利用価値をもつものとして大坂方面にまで知れわたっていました。すでに琉球の農民と薩摩の船員との間では直接の取引が行われていましたから、それを王府がすべて取り仕切って、ウコンを専売品にして薩摩に売れば、かなりの利が得られると考えたのでしょう。

実際には琉球における買値の6倍近い値段で薩摩では売れたそうですから、お金に換えられる作物の少なかった琉球にとって利益の大きいウコンの売買はかなり魅力的なものだったに違いありません。

いずれにしても二人の家臣の提案がきっかけとなり、1646にはウコンの専売が具体的に開始されたのです。その結果、一般人による自由な栽培や販売は一切禁じられ、琉球王府が一手に買い上げて薩摩に送り売ることになりました。

王府のウコンに対する管理はかなり徹底していて、植え付けや収穫の際には、ひとりひとりに根茎の数を数えて渡し、仕事が終わる際にも監視人がいて根茎を隠して持ち出す者がいないか服装検査まで行うほどだったといいます。
それでも、なかにはこうした厳しい監視の目を盗んで夜の暗がりに畑からウコンを盗み出し、こつそりとウコンを育てて薬草として利用した庶民もいたという話さえ伝わっています。それぐらい、当時のウコンは貴重品として扱われていたのです。

大坂地方で驚くほどの高値で売買

琉球から薩摩に運び込まれたウコンの販売は、琉球館という琉球王府の出張所が現地で直接担当していました。そこには琉球側から免許を産けた御用商人だけが出入りを許され、彼らが入札してウコンを買い上げ、大坂地方に持って行って売りさばきました。

大阪地方での販売価格は、薩摩での買値の10倍以上ともいわれるほど高く売りさばかれていたのです。
一説によると33倍近い売り値がついたともいわれるくらいです。琉球王府にとってこれほどの収益率が見込めるウコン販売は、やはり相当魅力的なものだったに違いありません。商魂たくましい薩摩の商人たちもまた、ウコンの利権をめぐって手をかえ品をかえて競い合ったといいます。

薩摩藩も財政立て直しのために専売化

その後もウコンの需要はどんどん大きくなっていきました。それにともない、沖縄本島だけではなく、他の島々でも栽培が行われたようですが、それ以上のスピードで需要が増大したために、琉球におけるウコンの耕作面積は、さとうきびとともに拡大する一方でした。

その勢いは、ついには食用作物の栽培芸かすほどまでになり、さすがに王府も無視できなくなって、ウコンやさとうきびの耕作面積品限しなければならなくなるほどだったといわれます。

このように琉球王府が窮迫する財政立て直しのためにたいへん大きな需要のあったウコンを専売品にしたのと同じように、それからほぼ200年を経た天保時代に入ると、今度は薩摩藩がやはり藩の財政立て直しの一環としてウコンの専売に乗り出しています。

すると、それまでは琉球館から御用商人たちが買い上げていたのに、薩摩藩が専売を始めた後は、そうした商人たちを追い出して直接買い上げるようになりました。

いずれにしても、これほどまでにウコンが琉球王府や薩摩藩の大きな財源となり待たのは、江戸時代までの日本社会において大きな需要があったからに他なりません。つまり、薬草として、さらには染料や食用として、かなりの量のウコンが取引されていたのだと思います。それにもかかわらず、明治以降になると、ウコンの存在は急激に忘れ去られていきました。そして、今日に至って、科学的な研究によって数々の驚くべき薬効が解明されるまで、ウコンが人々の目を引くことはほとんどありませんでした。

その理由については、このように考えられていきました。明治時代に入ってからの日本の医学は完全に西洋医学中心になってしまいました。そのために江戸時代までは人々の健康管理や病気の治療に大きな役割を担ってい妄洋医学は非科学的なものとして隅に追いやられました。

その結果、生薬による治療も軽視され、ウコンのような素晴らしい薬草の存在さえ人々の意識から消え去ってしまったのだと思います。
しかも、ウコンは沖縄以外の地方では栽培しにくいこともあって特に影が薄くなってしまったのかもしれません。

ウコンが、1世紀以上の空白を超えて再び、現代人の成人病を予防する奇跡の薬草として再登場してきたのは、とても深い意義があります。

といのは、明泊以降、あまりに西洋医学に偏ってしまった現代医学が医薬品による副作用に見られるような大きな課題にぶつかっているからです。

これを乗り越えて行くには東洋医学を積極的に取り込んでいく必要あり、薬としては生薬の価値がもっともっと見直されるべきときを迎えています。
その意味において、神秘の生薬としての長い歴史をもつウコンがこうして現代によみがえったことに限りない希望を感じています。

これからの医療は東洋医学との融合でさらに高まる

現代医薬品の副作用の問題を背景として、1976年から漢方薬が健康保険でも使用できるようになり、いわゆる漢方ブームといわれる現象が起こりました。それにともなって医師の間でも本草学が教える上薬に対する関心が高まり、現代医学では、「アダプトゲン」という用語も生まれました。

この用語の薄味は、毒性がないこと、作用が特定の臓器に限定されないこと、生体の正常化作用をもつこと、などの条件を滴たしている薬を指しています。

その点では、ウコンはまさしく上薬であり、アダプトゲンとしての条件を満たした生薬として、今大きな注目が集まりつつあります。そこで、こうした生薬としてウコンが著しい特性をもっていることを正しく理解するために、現代医学における生薬治療の役割について見ておきたいと思います。

現代医学の進歩に貢献してきたはずの医薬品は、きわめて鋭い速効性をもつ半面、かなり危険な副作用をもっていて、患者さんに多くの犠牲を負わせてきたことも事実です。それに対して、少しでも副作用の危険のない治療法が求められるようになり、アダプトゲンとしての生薬への期待が高まってきています。世界的にも生薬治療はしだいに勢いを得てきています。

例えば、ガンに対する免疫療法剤などは生薬のなかから発見される可能性が、かなり大きいと思います。それから、エイズに対して現代医学は有効な治療薬を見いだしてはいませんし、多少有効性があるといわれる薬剤も、実際には副作用がきわめて強く、治療に用いるにはかなりの危険性をともないます。

これに対して、漢方薬や生薬をうまく組み合わせて用いれば、エイズ発症を遅らせられる可能性は十分にあります。それどころか、今後の研究次第ではまったく発症させないようにできる可能性もあります。

専門家によっては、エイズの治療薬は天然の生薬から発見されるだろうという人もいます。

医師は、「東洋医学」に対して認識の浅い医師にも漢方薬を含めた生薬治療の体系を了解してもらい、さらなる医療の進歩に貢献していくのが理想です。といぅのは、二十一世紀を目指した医療は、「医学の東西融合」に向かうべきでしょう。

つまり、「東洋医学」と「西洋医学」がそれぞれの特性を活かして協力しあうことによってしか、現代医学の限界を超えていくことはできないのです。

一般に「西洋医学」と呼んでいるのは、18~19世紀にヨーロッパで発展した科学的な方方法論ではあくまでも科学的な方法によって病月したがって、「西洋医学」ではあくまでも科学的法論に基づいた医学のことです。

病気の原因をつきとめ、治療する方法を確立しようとしてきました。これが明治維新を境に日本に入ってきましたが、主にはドイツ医学として輸入されました。その後は「西洋医学」こそが医学であると考えられるようになり、それまであった漢方医学などは公式の医学としては認められないようになってしまいました。

第二次大戦後は、イギリス医学を継承したアメリカ医学の影響が大きくなっています。ところが、こうした「西洋医学」もさまざまな問題を抱えていることがわかってきました。薬の副作用です。というのは、医薬品としては有効成分最学的に分析し、抽出したものを使用するために、切れ味は確かに鋭いのですが、その分だけ副作用の危険性も高くなってしまいます。

ときには、治療のために用いた薬の副作用のために、医原病といってもっと重症の病気を引き起こすことすらあります。

生薬は病気にトータルで作用です

-方で、「東洋医学」がにわかに脚光を浴びつつあることは周知のとおりです。ところで、日本では「東洋医学」と「漢方医学」はほとんど区別なく用いられていますが、本当は「東洋医学」と呼んだほうが「漢方医学」と呼ぶよりももつと広い意味になります。
というのは、「東洋医学」には中国から伝わった「漢方医学」だけでなく、インドの伝統医学や東南アジア諸国に伝わる医学も含まれているからです。
完全ガイド – 漢方薬

「東洋医学」が「西洋医学」と異なるところは、まず第一に、病気の発生原因を探ろうとするよりは、病人の訴えや体に起こっている変化を見ながら治療を行おうとする点にあります。つまり、「病気を治すより病人を治す」ことが大切だと考えるのです。もう1つは、その治療薬は大部分が生薬で、天然のものをほとんど加工せずにそのまま用います。

そのため、速効性は低いのですが、副作用は起こりにくいのです。しかも、天然の生薬にはいくつかの成分が含まれているため、ある特定の症状にのみ有効であるという現代医学とは対照的に、いろんな病気に総合的に作用を発揮します。

アダプトゲン(上薬として注目されるウコン

生薬と似た言葉に漢方薬とか民間薬という言葉があり与。これらの言葉の使い方に関連して私が日頃から心配しているのは、一般人だけでなく専門の医学者ですら、その意味をはっきり知らないま意見を述べたり、誤った判断害している例が多いことです。
そこで、簡単にこれらの言葉の意味を紹介しておきましょう。まず、漢方薬とは、「いくつかの生薬を組み合わせて1つの薬方としたもの」です。しかも、この場合、生薬の組み合わせ方や投与する条件が誰も明かなように定められていなければなりません。

これに対して民間薬では、投与する条件は定められていません。ただ、便秘に効くとか、痔によいというように、どのような症状に有効かということだけが記されています。また、必ずしも薬の処方内容が公表されていないのも民間薬の特徴です。

薬の処方内容が公表されていないのも民間薬の特徴です。では、生薬はといえば、これは特定の植物、鉱物、動物に由来するものです。そのなかでも特に代表的なのは植物、つまり「薬用植物」です。そのために、中国では古くから生薬となる動植物を収録した書物を「本草書」と呼んできたわけです。

中国最古の本草書である「神農本草経」では、同じ薬物のなかにも上薬、中薬、下薬の3ランクがあると述べています。

こうした分類からすると、多少の違いはあるにせよ、副作用の危険性をもっている現代の医薬品の多くは下薬だといってもいいすぎではありません。これに対して、毒性がまったくなく、長期間使用しても副作用の心配がないウコンは問題なく上薬といえるでしょう。

薬草の春ウコンと食品の色素用の秋ウコン

ウコンと言うと、春タコンと秋ウコンをあえて区別せずにウコンと理解している人は多いのですが、ウコンをさらに正しく理解しるには避けられません。

本サイトでは、春ウコンと秋ウコンの違いについては詳しく説明しているつもりですが、特性を理解して使うとされにウコンの効能、効果を引き出すことが可能となります。

まず、ウコンには春に花の咲くもの、すなわち春ウコンと秋に花が咲く秋ウコンとがあることは、すでにふれたとおりです。

春ウコンは昔から姜黄(キョウオウきょうおう)と呼ばれ、どちらかといいますと薬草として愛用されていました。これに対して秋ウコンは食品の色素や染料として利用されてきました。
どちらも実際に薬草や染料として用いられる根茎は、多肉質で分岐しており、その形はまさしくショウガに似ています。
また、味の面では、春ウコンには刺激性のある辛みと苦みがありますが、秋ウコンの場合は特有の香りはあるものの、苦みはありません

秋ウコン
春ウコン
食品の色素、染料
姜黄(きょうおう)
葉の裏 ツルツル
葉の裏 ザラザラ
苦みなし
辛み、苦み
太い茎に白い花
根から軸を出しピンク色の花

外見はウコンとたいへん似ているため、一般にはなかなか見分けがつきません。そのために最近までは、秋ウコンを春ウコンと間違えて販売していたり、ガジュツをウコンと混同していたなどということもあります。

これらの違いについては、簡単な知識をもっておくだけでも十分見分けることができます。まず根茎の形を見ますとどれもショウガに似ていますが、それらを輪切りにしますと、それぞれ切り口の色が異なっています。

春ウコンの切り口は鮮やかな黄色で、秋ウコンの切り口は橙色をしています。また、ガジュツの切り口はきれいな紫色になっています。

それから、ウコンやガジュツには一見すると花と見聞違えるような美しい包葉があります。本当の花は、菓の下に重なり合って咲いている黄色い部分なのですが、この包菓の先が丸く、菓の中央が黒ずんでいるほうがガジュツです。このガジュツの場合はクルクミンの含有率が、かなり少なくなります。

薬草としては春ウコンや秋ウコン、そしてガジュツにもそれぞれ特徴のある薬効が認められていますが、特に春ウコンと秋ウコンを比較した場合には、やはり春ウコンのほうがすぐれているようです。

ですからウコンの薬効を説明している所は、主に春ウコンのことを指していると考えていただければよいでしょう。
ちなみに、春ウコンにガジュツを加えると、さらに薬効が顕著になるという研究報告もあります。

品質が高いのは沖縄検査産

これらのウコンやガジュツの生育には、排水がよく、有機質に富んだ肥沃な土壌が必要です。しかも、南国特有の強い太陽光が不可欠ですから、日本ではやはり沖縄がウコンやガジュツの生育にもっとも適した環境だといえそうです。

しかも、薬効という点で考えるならば、沖縄北部地域で栽培されたものの成分がもっともすぐれています。これに関連して、沖縄以外ではまだほとんどウコンの存在が知られていなかった時期にウコンとの劇的な出合いを体験し、その後、ウコンの普及に熱心に取り組まれた方からこんな話をうかがったことがあります。

その方のお姉さんと弟さんが同時に大腸ガンと肝硬変にかかってしまいました。そこでどこかによい生薬はないものかと探し回り、たまたま沖縄の常設市場の片隅で売られていたウコンかと探し回り、たまたま沖縄の常設市場の片隅で売られていたウコンの根茎にめぐり合ったそうです。

とはいっても、ウコンのことはその瞬間までまったく知らなかったそうですから、路上にお店を開いている女性がいくら熱心に説明してくれても半信半疑だったといいます。すると、その女性はポケットからゴム輪でくくった分厚いハガキの束を取り出しました。それを手にとつて1枚1枚読んでみると、そこにはウコンの注文と同時に、さまざまな体験談が簡潔に書き込まれていました。

これはもしかしたらお姉さんや弟さんの病気の回復に役立つ可能性があるかもしれないと思い、その場でウコンを買って自宅に持ち帰ったそうです。さっそくお姉さんや弟さんに紹介して試してみました。

お二人は勧められるままにウコンの根茎をすり下ろしては半年くらい飲み続けたそうですが、びっくりするほど体の調子がよくなり、あと半年の命と医者から宣告されていたお姉さんは、信じられないくらい元気になってしまいました。弟さんのほうの肝硬変の状態もすっかり軽くなったといいます。

こうした様子を見て、この方は、ウコンの薬効はやはり本物だと実感するようになりました。それからは、さらに沖縄から根茎を取り寄せて機会ある度に他の人にも紹介してあげたそうです。

ところが、そうしているうちにウコンを飲んでもあまり薬効が出てこないという話を耳にすることが何度かありました。様子をよく開いてみると、どうも沖縄産のウコンの根茎を入手した後、自分で直接栽培して収穫したウコンを利用している人にそうした反応が多いことに気づいたといいます。

そこで、もともと熱帯地方が原産地で、高温多湿を好むといわれるウコンを日本で栽培する場合、やはり日本列島のいちばん南に位置する沖縄がもっとも適しているに違いないと考えるようになったというのです。それ以来、この方は沖縄産のウコンの普及に努力しておられます。ウコンを栽培するだけなら日本本土でもある程度は可能ですが、その含有成分まで考えるとどうしても沖縄産のものがすぐれているようです。しかも同じ沖縄でも北部地域で栽培されたものが特に成分的にすぐれていると思われます。

パウダータイプのほうが薬効も期待できる

ウコンの根茎の部分にはさまざまな成分が含まれていますが、特に薬理作用があるのは黄色の色素成分であるクルクミン、精油成分であるフラボノイド、カンファー、アズノン、シオネールなどです。

クルクミン
肝臓の働きを強化 し、胆汁の分泌を促進して、利尿作用がある
フラボノイド
抗出血性ビタミンPの作用がある神経の興奮作用、強心作用をもつ精油成分
アズノン
炎症や潰瘍を治し、胃液のペプシンを抑える作用がある
シオネール
健胃作用、殺菌作用、防腐作用にすぐれた効果を表す成分

ところで、実際にウコンが利用されている形態としては、根茎を加工したパウダースタイルのものや、そのパウダーをサプリにしたものが一般的です。

特にウコンの薬効を医学の立場から考えると、実際に利用するウコンの成分ができるだけ一定であることが必要になります。そのためには、常に同じような栽培条件で栽培されたものであることが望ましいのです。

それから、収穫された根茎そのものは、ひとつひとつの成分が微妙に異なっています。ですから、根茎そのものよりは、根茎をパウダーに加工することによって、たくさんの根茎のパウダーが混じり合い平均化されたもののほうが、成分が安定しています。それによって一定の薬効が期待できるわけです。

加工に関してはもう1つ注意しておきたいことがあります。すでに何度もふれてきたように、ウコンの薬効の秘密はクルクミンと精油成分にあります。特に精油成分については、油性の成分ですので加工過程で脂肪分が落ちてしまいますと、その分だけ、精油成分の含有率が少なくなってしまうという問題があります。

最近は、加工技術がかなり進歩し、精油成分を落とさないようにして加工することも可なっていますから、この点をよく確認して利用するほうがよいと思います。

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中国の「本草書」に記載されていた驚くべき内容

ウコンが生薬としていかにすぐれた特性をもっているかということから説明しましょう。ウコンは中国では古くから神秘の薬草として知られています。

中国には薬草の性質を詳しく調べて記録した本草書といわれる書物が数多く残されていますが、そのなかには、ウコンの効能に関する記録もあります。それによれば、ウコンには消炎・鎮痛作用、健胃・利胆作用、そして、破血・活血作用、活血・行気作用などの効能があるというのです。
その他のウコンの薬効はこちらです。

これらを簡単に説明しますと、まず、破血・活血作用とは滞っている血のめぐりをよくすることであり、活血・行気作用とは血のめぐりをよくして気の流れをよくすること皇息味しています。

もともと中国では、かなり昔から薬草への関心が高く、薬草のことを本草と呼んでそれらの香りや味、薬効を調べて分類した書物、すなわち本草書がたくさん伝わっています。そのなかでも中国最古の本草書といわれているのが古代の漠の時代にまとめられた「神農本草経」です。これには356種類の薬草が上薬(神仙薬)、中薬(強壮薬)、下薬(治病薬)の3種類に分類されて見事にまとめられています。

ウコンの名前が薬草として具体的に登場するのは、明の時代に記された「本草綱目」や「万病回春」、「新修本草」という書物です。

これらは日本の江戸時代におい丁も漢方医学に関する必読書として読まれたようですが、そこにはウコン.のことが詳しく記されています。

特に「本草綱目」は、明の時代の李時珍( 1518〜93)という人物によって編纂されたもので、全体が52巻という膨大な情報を扱った大書です。李時珍は30年もの歳月を費やして、当時すでに知られていた薬物に関する情報を整理し直し、1578年に「本草綱目」を完成させました。

そこに取り上げられている薬物は「神農本草経」の5倍以上で、1892種にも及ぶ空前絶後のものです。当然の成り行きとして、その後の中国や日本の本草学に計り知れない影響を与えたことはもちろんのことです。

「本草綱目」が伝えるウコンの効能

では、この「本草綱目」は、ウコンについていったいどんなふうに伝えているのでしょうか。実は、そこにはウコンとキョウオウが区別して扱われています。
この場合のウコンとは秋ウコンのことであり、キョウオウとは春ウコンを指しているものと思われます。ちなみに、現在の日本では秋ウコンを総称してウコンと呼んでいるのに対して、現在の中国では反対に春クコンを総称してウコンと呼んでいます。

まず、ウコン(秋ウコン)についての記録を見ると
「味は辛く苦し、寒にし毒なし。主治は心腹の血積(逆上して鬱血するこの)に気を下す肌を生じ、血を止め、悪血を破る。血淋、尿血、金瘡(切り傷)を治す」
と伝えています。

次にキョウオウ(春ウコン) については
「主治は心腹の血積、しゅご。気を下し、値を破り、風熱を除き、ちょうか、血塊を治し、月経を通じ、ぼくそんを治し、暴風痛、冷気を止め、食物を落付かす。効力はウコンより列し」と伝えています。

ちなみに、やはり同じく明の時代に記されたとされている「新修本草」にも同じような記述があります。さて、これらの記述に出てくる「血」という言葉には、今の私たちが考えるようないわゆる血液だけではなくて、他にリンパ液なども含めた人体内を流れるものすべてという意味があります。

このような「血」の流れが悪くなってしまい、滞っている状態にあることを「瘀血(悪血)」と呼んでいます。この状態が続くと、体にいろいろな病気が起こりやすくなり、いずれは何かのきっかけで発病すると考えられました。

ですから、「瘀血を治し」とあるように日頃から「瘀血」になりやすい体質を転換しておくことがとても重要であり、そのためにはウコンやキョウオウが有効であるというわけです。確かに、病気予防の最善策としては日頃から病気にかかりにくい体質を作っておくことがいちばんで、そのために効果的な働きをしてくれるのがウコンやキョウオウであると「本草綱目」は教えているのです。

妊婦にガジュツがNGなのはなぜか?

Question

昔から妊婦にはガジュツがよくないと言われますがなぜでしょうか?

Answer

人体における筋組織の使われている場所のうえから分けると、「骨格筋」「平滑筋」「心筋」の3種類にわけることができます。また、構造のうえから筋組織を見てみると、横紋を持つ「横紋筋」と、それを持っていないものとに分けられます。
そしてまた、機能上からうかがうと、人の自由意志で収縮と緊張を起こすことのできる「随意筋」と人の意志では動かすことのできない「不随意筋」とに分類できます。
一般に「筋肉」と呼んでいるのは、骨格に沿って並んでいる骨格筋のことですが、これは横紋筋からできています。
この種の筋肉は細長い円柱状の筋細胞から成っていますが、機能的には自らの意志でコントロール可能な随意筋でもあります。平滑筋を構成している筋細胞は、横紋筋に比べると細くて短い形状で、横枚がありません。したがって、収縮はゆっくりで、筋肉が伸びても張力は増えず、リズミカルな収縮を行ないます。平滑筋は不随意筋ですから、自律神経に支配されています。
さて、本稿のテーマである腸管・気管・尿管のような管状の臓器は、いずれも平滑筋からできています。
そして、平滑筋はまた、勝胱や子宮などの袋状の臓器の壁も作っているので「内臓筋」とも呼ばれています。子宮には卵巣につながる卵管(輸卵管)があって、これも管状なので平滑筋からできています。
ガジュツには平滑筋を収縮させる力を活発化する働きがあって、胃腸での平滑筋の調子を良好にし、消化を促進させる働きを発揮します。ところが、この作用が子宮の収縮力に及ぶと、もし子供をはらんでいたら、流産する危険性があります。つまり、ガジュツには子宮の収縮力を促進する作用があり、みだりに服用すると流産の危険性があるため、民間伝承として昔から「妊婦にはガジュツを飲ますな」と言い伝えられてきたのです。
ちなみに、心臓壁の心筋層を構成して心臓の主成分となっている心筋は、骨格筋のような強い収縮力を発揮すると同時に、平滑筋の持久力をも兼ね備えた不随意筋でもあり、骨格筋と平滑筋の両方の長所を持っています。

国産のウコンといったら沖縄だけでしょうか?

Question

ウコンはは沖縄の特産品だとよく聞きます。また、ウコンは熱帯性植物でもあり、沖縄で栽培したものでないと薬効がないと言われたことがありますが本当でしょうか?

Answer

ウコンはもともと南アジアのインド周辺が原産地です。夏の気温が高い地方でないと薬効成分の高いウコンを得ることができません。ただし、土壌の良否もからんでくるので、ただ単に夏が暑ければいいという条件だけではウコンの薬効は期待できません。気候だけから判断すると、沖縄から奄美地方にかけて、薩摩半島の鹿児島南部から宮崎の日南海岸まで、四国では高知までが日本でのウコンの栽培適地とされています。
沖縄のウコンが優良品とされる理由は、とくに沖縄北部の土壌がサンゴや貝殻を多く含むために、カルシウムなどのミネラルを多量に含有しているからです。昨今は東南アジア各地からウコンが大量輸入されていますが、輸入品はカレー粉の原料などに利用されています。

ウコンとしょうがの違い

Question

ウコンやガジュツは根茎の形がショウガとよく似ていて、外観では区別がつきませんが、味もショウガと同じなんでしょうか。

Answer

ウコンもガジュツも料理によく使われる「ショウガ」の仲間になります。春ウコンには刺激性の強い辛みと独特の渋みがあって、かむと口の中がピリピリします。
秋ウコンには苦みと渋みが少ししかなく、ショウガの味とは異なります。
ガジュツにも苦みと渋みがあって、かむと舌がピリピリして、ショウガに近い感じの味はガジュツです。ショウガも漢方薬の一つで、これには二通りの使い方があります。やはり根を使いますが、ショウガの根茎そのままを使うものを「生萎」と言います。ショウガの根茎の皮を取り去って、蒸して乾燥させて使うものが「乾萎」です。
違いは、後者がからだを温めるのに対して、前者はからだを冷やします。生姜はおもに解熱や鎮痛に働き、あるいは吐き気を止める場合などけいれんどに用います。乾萎も生妾とほぼ同様の薬効を持ちますが、痙攣を抑えたり、また水分を体外に出す働きがあるので、その偏在・停滞を解消してくれます。

すおろしウコンの薬効と吸収をさらにアップさせる

Question

おろしウコンの薬効は?
ウコンをおろし金ですりおろして飲むと吸収力がいいと聞きました。この場合、おろしウコンだけを飲めばいいのか、汁ごと全部を飲むのか、それともガーゼ状の布で絞ってこした分の汁だけを飲めばいいのでしょうか?

Answer

沖縄では一般に、おろしウコンを汁ごとお湯に溶かして、かき混ぜて、飲んでいます。沖縄でウコンを煎じて飲む方法が主流を占めなかった理由は、すりおろして湯に溶いて飲む方式のほうがウコンから有効成分を多く取り出せることを経験的に知っていたからだと思います。
インドやバングラデシュなどの南アジアの地方では、石製のおろしを用いて、ウコンをすりおろして、食べ物に混ぜて使っていますが、ほとんどの家庭がこの調理用具を備えているそうです。
要するに、ウコンはおろしショウガみたいにすりおろして、そのまま丸ごと飲むのが最も効7率のいい使い方です。煎じたときに出てくる主要成分は水に溶ける水溶性の部分だけですが、すりおろして使えば精油成分がたっぷり取り出せるからで、煎じて飲むよりも、すりおろして飲むほうが成分がよく効いてきます。
なお、布でこすと、全部の成分が取り出せず、薬効のある精油成分がほとんど取り出せません。
おろしウコンは決してかすではなく、大切な成分が多く含まれています。成分を十分に取り出したいのであれば、むしろ粉末剤(パウダー) にするとか、錠剤( タブレット) にしたほうが精油成分を安定的に利用できるため、最近はしだいにパウダーとかタブレットに作って利用することが多くなつています。ただし、パウダーやタブレットは成分や品質がわかりづらいので、信用のあるメーカーから購入することが商品選びのポイントになります。