月別アーカイブ: 2013年1月

胸焼けは解消できる?

Question

疲れがたまって食欲が減退したとき、油っこい料理は見るのも苦痛ですが、なぜ食欲わかいないのでしょうか?また、脂肪分や糖分の多いの食べ物を摂りすぎると、胸やけがして、胃腸薬を飲みたくなりますが、ウコンを飲めば、胸やけを解消できて、食欲を増進させることは可能でしょうか。

Answer

体力が弱ると、生体が「脂質」を吸収しにくくなります。夜中などに、勉強をしたり、仕事をするときなど、甘い物とか、アルコール類が欲しくなるのは、ブドウ糖や果糖といった単純な構造の「糖質」を摂取するほうが早く栄養分を吸収できて、代謝エネルギーを作りやすいからです。
疲れたとき、油物の料理を見るのもいやになり、甘い物とか酒が欲しくなるのは、短時間で分解して簡単に吸収できる栄養素が糖質のブドウ糖や果糖だからです。
一方、脂質という栄養素は、生体に蓄えるには都合よくできていますが、それを代謝作用で異化する過程では、糖質の2倍以上のエネルギーを必要とするので、その分解・吸収の過程において消化器系に大きな負担をかけてしまいます。
したがって、からだが疲れて消化器官が弱っているときには、からだが脂肪分の多い食べ物を受け付けてくれません。これは、ごくごく自然な体の仕組みです。
ウコンは胆、汁の分泌を克進させます。胆汁は脂質の消化には不可欠な物質で、その消化・吸収を促進します。
つまり、胃が常時むかむかしている人が定期的にウコンを服用すれば、胸やけを軽減または、解消することができますが、そもそも日常の食事で脂肪の多い食べ物を過剰に摂らないように制限することのほうが重要です。
味覚の習慣は地域と時代によって大きく異なりますが、50数年前の子供達は、油で揚げたおかずを食べる機会がそれほど多くありませんでした。そもそも、肉そのものを口にすることが少なく、魚を煮たり焼いたり、あるいは生のままで、どちらかと言えば、肉類より海の幸を多く食べてきたし、野菜類を主要なおかずにしていました。

日本人の伝統的な味の一つにアミノ酸味があります。すなわち、コンプ、カツオブシ、イリコの煮干し、シイタケなどでダシを取り、醤油・酢・砂糖・塩・味噌などを使って、料理に味付けしていました。ところが、最近の食べ物がどのように変化したかと言うと、とくにアメリカ直輸入のファーストフード店が若者たちの人気を集めていて、そこでの食べ物はハンバーガーをはじめ、フライドチキンヤフライドポテトなど、油で揚げた脂肪を含む食品が主力です。また、インスタントラーメンでの味の引き立て役を務めている油にはラードが使われています。近年の日本人の味覚は、醤油味からソース味へと明らかに好みが変わつてきました。青少年時代なら脂肪味の食べ物でも消化・吸収が容易でしょうが、高年齢になつてなお脂肪昧の食事を続けていると、例外なく「脂肪過多による肥満」を招きます。

脂肪太りは好ましくない傾向で、とくに内臓での脂質の蓄積は大問題です。アメリカ人での肥満の多くは、子供時代のそうした食習慣に起因しており、皮下脂肪による太り方とは異なって、内臓に付着した脂肪で太ってくるのです。アメリカでは「ジャンク・フード」の是非が社会問題化して、政治の大きなテーマにもなっています。

アメリカ人の中には自分たちの食文化を忌避して、日本食を試みる人も増えていますが、こうした傾向は自分たちの食生活への反省に基づいています。しかし、いったん身についた味覚の習慣はそう簡単に変えられるわけもなく、もはや彼らの胃袋は絶え間なく食べ続けることを生理的に要求する状態になつています。
近年の日本人の若者における食生活の結果をみますと、「心筋梗塞多発国」のアメリカ人よりもコレステロール値が高くなり、若くして成人病にかかりやすい体質が顕著になりつつあります。従来は幸運にして日本食のおかげで太ることが抑えられてきたものの、人体が太古から受け継いできた脂肪を蓄積する仕組みが強く働く時代になって、日本人は脂質を蓄えやすい体質になったという説が出てくるほどです。
ウコンを服用すれば、胃のむかむかが止まり、食欲が増進されますが、それ以前に、胸やけを起こすような油で揚げた食べ物を多く摂らない食生活に改善するほうがはるかに重要です。

糖尿病への作用

Question

国民病とも言われ急増している糖尿病に対してウコンの薬効が取り上げられていますが、はたしてインシュリンの代わりになる働きがあるのでしょうか。

Answer

人間の体が必要とするエネルギーは、食物中の成分を通して得られますが、三大栄養素のうち、糖質は肝臓で「ブドウ糖」(グルコース)を作り、からだを動かしたり、脳を働かせるための必要なエネルギー源になっています。
つまり、血液中には常に一定量のブドウ糖が含まれていて、活動するためのエネルギーはブドウ糖を通して獲得されますが、エネルギーとして使う必要のない余分な糖質は、とりあえずグリコーゲンという別の糖質に変えられたり、または脂質に変換されて、人体に蓄えられます。

人体は必要に応じて膵臓の「ランゲルハンス島」から「インシュリン」というホルモンを出し、それが生体のさまざまな組織におけるブドウ糖を取り込んだり、またブドウ糖を燃焼させて糖利用を促進させ、血液中のブドウ糖である「血糖」(血液中に含まれるグルコース) を減少させる働きをしています。すなわち、血糖が多すぎれば肝臓にこれを摂取させ、グリコーゲンに変えて蓄えることで血糖を下げるとともに、肝臓内のグリコーゲンの分解およびブドウ糖びの放出を抑えてくれます。

インシュリンは生体において重要な働き、作用をしているだけに、これが欠乏すると、人体にとって絶対的な必需品を失うに等しい大痛手となります。

糖尿病とはインシュリンというホルモンの欠如またはその作用不足によって生じる病気ですが、本病は「Ⅰ 型糖尿病」と「Ⅱ型糖尿病」とに分けられます。Ⅰ型糖尿痛患者では、膵臓からインシュリンが出なくなります。したがって、必ずインシュリン注射を必要とするので、これは「インシュリン依存症」。
残りの大多数はⅡ型の糖尿病患者です。型糖尿病はインシュリンがまったく出ないのではなく、必要なだけのインシュリンが出ないとか、インシュリンが正常に働いてくれない状態なので、これは「インシュリン非依存症」です。
Ⅲ型糖尿病は生活習慣病の最も代表的な症例ですが、わが国ではⅢ型糖尿病がものすごい勢いで増加しています。そのほか、糖尿病の予備軍も同様に急増しています。
正常な人と糖尿病のちょうど境目にいる人たちを「境界型糖尿病」と呼んでいますが、このグループが糖尿病患者の約2倍以上もいます。

糖尿病がなにより怖い点は、からだの抵抗力がなくなって、頭のてっぺんから足先まで、あらゆる部位に「合併症」が生じてくることです。
糖尿病の最大の敵は「肥満」ですから、太った人が正しい食事制限をして、標準体重の近くまで減量すれば、糖尿病の状態はずっと改善されます。それにもかかわらず、近年は、肥満が原因で成人病にかかる人が急増するばかりです。
若年層における成人病は、将来の大きな社会問題となることでしょう。小学生がインスリンを打っている姿も珍しいものでなくなってしまった昨今は、異常です。

人が生きていくには、いろんな栄養素を摂取していく必要があるとはいうものの、現代社会では栄養の過剰摂取が主要な原因となって、糖尿病患者を大量発生させているのです。飢えることのない時代だからこそ、栄養過多を避け、日々の食事では豊から質への転換を図り、必要な栄養分だけを摂取することが健康上の大切な心がまえとされます。
なお、ウコンには血糖を直接的に抑制する作用はないようです。ただし、ウコンには脂質を燃焼させて分解する脂質代謝の異化作用があるので、生体に蓄積される脂肪を少なめに抑えることができます。
したがって、脂質の蓄積によって生じる動脈硬化を遅らせる役目とともに、ウコンは糖尿病の抑制に関与しており、二次的な予防に役立っていると言えます。
仮に糖尿病にかかっていたとしても、二次的に起こる脂質代謝での異常をコントロールすることで、その治療に好影響をもたらすことに期待できるでしょう。

肝炎は治る?

Question

肝炎ウイルスに感染した場合、肝硬変から肝臓ガンに移行すると聞いていますが、ウコンに肝炎ウイルスを退治する薬効は期待できるのでしょうか?

Answer

現在、明らかにされている「ウイルス性肝炎」には、A、B、C、D、Eの5種類です。「B型」および「C型」の肝炎ウイルスに感染した場合にのみ、「肝臓ガン」に進行すると見なされています。
世界におけるガンのデータをつぶさに検討してみると、肝臓ガンはB型またはC型の肝炎ウイルスに感染した結果として生じる腫瘍と見なされています。
わが国で問題視されている肝炎ウイルスもまたB型およびC型で、両者ともに血液を介して感染しますし、唾液や精液からも移る可能性があります。
B型およびC型の肝炎は、両者とも慢性化します。「慢性肝炎」では、肝細胞の破壊がそれほど多く起こりませんが、ゆっくりと進行するため、肝機能障害が長く続いて、門脈の周辺や中心静脈が線維で結合される結果、肝臓がしだいに硬化され、やがて「肝硬変」を招いて、その過程で肝臓ガンが発生します。

「A型」はウイルスが水や食物といっしょに口から侵入してくる経口感染で、昔からあった流行性肝炎ですが、わが国では発症数が著しく減少しています。
A型に感染すると、脱力感を感じたり、黄痘が出たりしますが、ほとんどは「急性肝炎」で終わることが大半で、A型肝炎で慢性肝炎から肝臓ガンに至ることはまずありえず、正しい治療をすれば命を失うことはありません。
A型は一度、感染すれば「終生免疫」をつけて、再感染することはありません。急性肝炎の場合、肝細胞に肝炎ウイルスが侵入してくると、生体での免疫機能が働いて、ウイルスを異物として取り除こうとするリンパ球の働きによって、ウイルス感染を受けた肝細胞が破壊されるために肝炎が起こります。

「E型」はA型にも似たウイルスで、北インドやネパール周辺、またゴビ砂漠やモンゴルに見られるタイプで、日本には存在しない型です。ただし、昨今は、国境を容易に越えやすくなっており、国境の不明確なボーダーレス社会と化しているので、日本人がその方面に旅行したとき、まれに感染を受けて、A型肝炎に似た急性肝炎を起こす例があるので、あながち無視もできません。
E型もA型と同じく経口感染です。大便の中にウイルスが排泄されるので、大便に汚染された水さえ飲まなければ、A型やE型に感染することはありません。

「D型」も非常に少ないウイルスで、日本ではわずかしか例がありません。
D型は単独では存在せず、B型と量感染していますが、どのような経路で感染するのかわかっていません。遺伝的に肝臓ガンを懸念する人が、発病以前になんとかこれを予防したいという願いから、着目しているのが生薬のウコンです。
ウコンに発ガンの促進を抑制する薬効があると考えられているからですが、そうした働きがわかってきたのはここ20数年くらいの間です。
したがって、肝臓病患者にウコンを飲ませていけば、肝臓ガンになりにくい体質に改善されるのではないかと期待されているわけです。しかし、ウコンによるガン化抑制の薬効は、まだ完全に証明されている問題ではなく、現段階では可能性を持っているとしか言いようがありません。
とはいうものの、ウコンが有する発ガン促進物質を抑制する働きによって「慢性肝炎1 肝硬変1 肝臓ガン」に進む過程で、ガン化を食い止めることが期待されており、ただいま研究が進められている段階です。

肝臓という臓器は、消化器の働きを誘発するために胆汁を作り出すことをはじめ、必要に応じて、生体に吸収された栄養素を同化したり、貯蔵したり、害になるものを解毒するなど、人体が生命を維持していくうえでの不可欠な、ありとあらゆる生化学処理を営んでいます。
また、ウコンの薬効の一つに、胆汁分泌完進作用がありますが、ウコンのこの働きが肝細胞を活性化させ、さらに肝臓の機能を強化してくれるので、とうぜん肝臓病の治療に対していい結果を招くと考えられています。肝臓は「沈黙の臓器」と言われるとおり、その異変になかなか気のつきにくい一面がありますが、人体の総合化学工場に喩えられる臓器ですから、大切にしなければなりません。

二日酔い防止

Qestion

ウコンで2日酔いを防げるか?
年齢のせいか、酒席翌日の二日酔いが抜けきれずに因っています。酒席前にあらかじめウコンを飲んでおけば酒の酔いを早く取り除けるとのことですが、二日酔いが本当に解消できるのでしょうか。また、酒を飲んだあとにウコンを飲んで二日酔いが取れるでしょうか。

Answer

テレビCMの影響からか?ウコンは専ら「二日酔い」を軽減するための商品だと思っている人も多いことでしょう。まず、お酒(アルコール)を飲むと、アルコールを分解する「酵素」の働きで「アセトアルデヒド」に変化し、酢酸を経て、最終的には水と炭酸ガスに変わっていきますが、この一連の操作は肝臓で行なわれています。
なぜ二日酔いが起こるかというと、端的に言うと、アセトアルデヒドが蓄積されるからです。日本人にはアセトアルデヒドを分解する酵素を少ししか出せない人がわりと多く、また分解酵とMそ素をほとんど持たない人もいます。
お酒が全く駄目な人は、正月の日本酒をちょっと口にしただけで酔っぱらって千鳥足になったり、奈良漬を一切れ食べただけで顔を真っ赤にしてふらふらになりますが、これはアセトアルデヒドを分解できずに、体内にアセトアルデヒドのままの状態でとどこおってしまうからです。こんな人は、飲み会でも大抵、烏龍茶オンリーです。

しかし、アセトアルデヒドを分解する酵素が少ない人であっても、ウコンを飲むと酵素が誘導されるため、分解力が高まって、酒に酔いにくくなります。酵素をぜんぜん持たない人がウコンを飲んでもほとんどどうにもなりませんが、ある程度の酵素を持っている人であれば、ウコンを飲むことで肝臓の細胞が活性化され、分解酵素が活発に働いて、肝臓での解毒機能が高まり、アルコールとアセトアルデヒドの分解が活発化し、その代謝物を体外に素早く排出できます。したがって、酒を飲む前であれ、飲んだあとであれ、ウコンを服用しておけば、二日酔いが素早く解消されます。
ちなみに、アルコール飲料として飲まれているものの主成分は「エタノール」です。エタノールは、「エタノール→アセトアルデヒド→酢酸→水」という過程で代謝されますが、アルコールの代謝とはこの作用のことを言います。コンビニやスーパーで売っているウコンの力はそれなりにお酒を飲む人用につくられているのです。

健胃作用について

Answer

ガジュツ同様、ウコンにも健胃作用があると聞きましたが、どのような働きや作用で胃の調子が快調になるのでしょうか?

Question

「健胃作用」に関してだけ言えば、ガジュツのほうが有効であることが確認されていますが、ウコンもまた直接的に健胃作用があります。ウコンを服用すると、胆汁の分泌が促進されて、それと同時に、小腸での消化液の分泌も刺激されて、消化酵素が作用することによって、胃や十二指腸の消化機能を盛んにしますが、この働きがつまりは、「健胃作用」です。
また、胆汁の分泌が促進されると、脂質が分解されやすくなり、便通が良くなるなどといった副次的な効果も期待できます。便秘症の人にはうれしい作用です。
ウコンを実際に服用している人の感想を聞いてみると、胃と上部小腸の働きが良くなるため、食欲が出てきて、食事をとてもおいしく食べられるとのことです。
ウコンはたしかに胃腸の働きを活発にする効力を示してくれます。植物は根から栄養を吸収しますが、動物では胃腸があたかも植物の根のような役割を果たしています

生体の防御システムにまで関与するか?

Question

ウコンは生体の防御システムを助けるか?昨今は、人体の免疫機能が日ごと取り沙汰されていますが、生体での防御システムに「ウコン」はどのように関わっているでしょうか。

Answer

人体を守防御システムは大別して2に分類されます。1つは、一般的な異物や微生物などの侵入物に対して無差別に排除する初期段階に働く「非特異的防御機構」です。もう一つは、1度感染して回復後、同じ病原体には二度と感染しないという「免疫」の機構ですが、これは侵入物を認識して特異的に反応・処理するために「特異的防御機構」と言われています。

免疫の働きに関与しているのは、生体に脈々と流れている血液成分のうち、「白血球」に属する「リンパ球」の仲間たちです。リンパ球にも何種類かあって、「細胞性免疫」に関与する「T細胞」と「体液性免疫」に関係する「B細胞」の二つが主です。
また、「NK細胞」もリンパ球の一種で仲間ですが、これはガン細胞を退治するものと考えられています。
人の生体には常にガン化しそうな細胞が存在していますが、生体中のリンパ球がしっかり働いてくれさえすれば、異質な細胞をかたっばしから食いつぶしてくれるため、結果的にガンにならずにすむ、と考えるガン研究者もいます。要するに、生体の防御機能がしっかり働いていれば、ガンの芽が生じてきても、生体の防御システムが活性化されて、細胞がガンに成長する以前にガン化を抑え込んでしまうのではないか、と専門家たちは考えているのです。
したがって、防御系でのリンパ球の働きが落ちないように生体を維持していけば、病気が起こりにくくなるわけですが、老化現象が起こると、当然のこととはいえ、生体での防御系の働きが鈍化してきます。
老化現象を西洋医学の薬で止めようとしても、残念ながら、生体の防御系を活性化できるなどという不老長寿の薬は、現在のところ見つかっていないし、不可能でしょう。
ビタミンEやCなどには老化防止の働きがあるらしいと報告されていますが、生薬にもそういう作用を示すものがいくつかあると考えられており、なかでもウコンには生体の防御系を活性化させる働きがあると期待されています。もっとも、1つの生薬であらゆる薬効を兼ね備えた万能薬などはあり得ません。
生薬にはまだまだ未解明な部分が多くあって、ある治療目的で用いているとき、予期せず生体の別の部分の防御系を維持する薬効が突如として現われることがあってよく驚かされます。

花粉症も改善できる?

Question

スギの花粉が舞う季節を迎えると、毎年のように鼻水、鼻づまり、目のかゆみといった花粉症に悩まされます。ウコンを服用したら、症状が軽くなるという話をよく聞きますが、花粉症にも有効でしょうか。

Answer

人の体は外界から侵入してくる異物から身を守るため、「自己」と「非自己」とを分ける機能が働きます。これは、自己でないと認識されるものを「抗原」と言い、これらの病原菌や異物が人のからだを侵そうとすると、生体はただちに彼らを殺傷するために「抗体」という蛋白質を作り出します。
抗原の種類は非常に多く、それに対応して生体内では多数の「抗体蛋白質」が作られています。そこで、ある種の抗原性物質をあらかじめ適当な方法で投与しておくと、生体はその抗原物質に対抗するために大量の抗体を作り出す仕組みを整え、抗原が再び侵入してきた場合、その物質の毒性を中和させます。
予防注射はこの「免疫」の原理を利用して作られたものです。ところが、抗原性の物質が投与されたあとであっても、しばらくして同じ抗原が再び侵入してきたとき、免疫反応をそっちのけにして、発疹、発熱、肝傷害などを起こして、重い場合にはショック死にいたるなど、さまざまな病的反応を起こすことがあります。
つまり、こうした過剰反応のことを「アレルギー」と称しています。アレルギーとはすなわち、人体に侵入してきた自分以外の異物を取り除こうとするからだの過剰な防御反応の一種ですが、抗体と抗原が結合して「抗原抗体反応」を起こした状態です。
アレルギー疾患にはいろいろな症状があります。たとえば、何かを食べて「ジンマシン」が出るのも、ぜんそく出るのもアレルギーですし、、「アトピー性皮膚炎」もアレルギーの一種です。「気管支喘息」も以前から一種のアレルギーと見なされています。また、薬による中毒病状を「薬物アレルギー」と言います。

「花粉症」とは、おもにスギの花粉に含まれている物質によるアレルギーで、鼻粘膜にその花粉がくつついてアレルギー反応を起こした症状のことです。

花粉症患者数は増加の一途をたどり、スギ花粉症だけで1500万人以上、日本の花粉症総人口は2000万人以上、5人に1人は花粉症ともいわれ、今後も増加することが予想されています。

では、ウコンがなぜ花粉症に有効かと言うと、アスピリンほど強力ではないにしても、「消炎鎮痛剤」と同じ作用を持っているからです。消炎鎮痛作用とは、いろいろな炎症を止める働きのことですが、そうした働きを持つ生薬を調べていくと、いずれもアレルギー反応による炎症を止める作用を併せ持っていることがわかっており、もちろんウコンにも同じような働きが認められています。
還暦が近くなった年齢の人によくある例ですが、私にも「蓄膿症」という軽い慢性の「副鼻くうえん腔炎」があって、冬に風邪を引いたりすると、鼻の調子がすこぶる悪くなります。ところが、健康食品としてウコンの錠剤を飲みつづけていたら、副鼻腔炎を治療しょうと思って飲んでいたわけでもないのに、なぜ治ったのかわからないけれど、いつのまにか持病の鼻炎が軽くなっていました。
生薬ではこのような予想外の薬効が実際に起こります。ウコンによる消炎作用はともかく、それと同時に、病原性細菌に対しての制菌力と併せて、アレルギー反応を抑える働きを示すので、「アレルギー性鼻炎」が軽くなることがあります。
まさに花粉症対策にウコンを試してみる価値はありそうです。

やわたの琉球ウコン(無農薬)

頑固な水虫を治したい

Questions

頑固な水虫がうっとうしくてかないません。ウコンを使って水虫を治せると聞きましたが、どのように使えばいいのでしょうか。

Answer

ウコンのパウダーを水に溶いて、それに足を浸けて「水虫」を治したという症例はいくつも報告されています。水虫の原因は、「カビ」すなわち「真菌」(糸状菌) のうち「自癖菌」の感染によるものですが、これは真菌類では最も皮膚に着きやすいものです。
水虫は、頭の「シラクモ」、生毛部の「タムシ」、ある種の頭の「フケ」などと同種の菌が感染した症状です。水虫という症状は、汗病状の白痴として出てくるものですが、ウコンはこの自癖菌の成育を抑制する作用を持っています。
したがって、水虫の患部に直接パウダーをくつつけるだけでも効果があります。ただし、最近は水虫を治す塗布薬が市販されていますし、わざわざ水に足を漬けて治療するのも面倒なので、水虫の特効薬としてウコンを使うことは少なくなっています。

皮膚病に対する期待

Qestions

ウコンは皮膚病に薬効を示すか?ウコンにはカビを殺菌する作用があるとのことですが、もしそうなら、皮膚病にも薬効があるのでは?と期待しますが。

Answer

「かび」という言い方は俗称で、形態的には大部分が菌糸を持っているので「糸菌糸」と呼ばれ、正式には「真菌「」に属します。
糸状菌(バクテリア) よりも大きくて、より進化した「微生物」です。
最小の微生物は「ウイルス」ですが、これは細胞を持たず、他の生物内でのみ自己増殖する簡単な生命体です。ウイルスが最も小さく、それより大きいのがバクテリアで、さらに大らせんきな微生物が糸状菌すなわち真菌類です。
なお、「スピロヘータ」とは螺旋形をしたやや大き日の細菌で、また「リケッチヤー」は一般の細菌よりうんと小さな微生物です。さて、真菌は最下等の葉状体植物のうちの菌類に属しますが、そのうち「皮膚真菌類」(皮はくせん膚糸状菌類)は「皮膚真菌症」(皮膚糸状菌症)を引き起こします。その主要なものに「白癖菌」があり、これが「白痴」症状を招きます。つまり、皮膚真菌症を代表するものが自席ですが、頭部の自壊が俗に言う「シラクモ」で、生毛部の白痴が「タムシ」です。

真菌( カビ)は、バクテリアより高級な生物ですから、なかなか人に感染しにくいのですが、ひとたび感染すると、こんどは除去するのが非常に困難となります。
真菌類が内臓に入った場合、たとえば肺の其菌症はきわめて面倒な感染症になります。真菌が皮膚に感染しても、通常はなかなかくっつかないのに、傷があるとか、なにかのはずみで皮膚に真菌がしみついて生育してしまうと、廉欄と称して、表面がただれてきますが、この状態が皮膚真菌症です。
頭の「フケ」の一部も真菌の感染によるものです。頭からフケが多く出てくる場合、中国人は、ウコンを溶いたお湯で頭髪を洗うということですが、ウコンが頭の皮膚にくつついている真菌に作用して、フケをきれいに取り去ってくれるのだそうです。
ただし、ウコンは黄色の染料ですから、頭の髪の毛が真っ黄色になったり、頭を拭いたタオルも黄色に染まって色が落とせなくなるので、日本人は嫌がってフケ取りにウコンを使うことをしませんが、それでもかまわずに使用すればフケは止まります。ウコンは真菌による皮膚病を和らげてくれる生薬です。なお、ガジュツにも真菌の成長を抑える働きがありますが、ウコンのほうがよりいっそう真菌類の生育を抑制する作用が強いようです。

ウコンは、ショウガやワサビの代用になるか?

Questions

生魚のたたきや刺身などの生魚を食べるとき、ショウガやワサビの代用として、すりおろしたウコンを使うと胃のためにいいと聞きましたが、本当でしょうか。

Answer

味はともかくとして、生魚のたたきや刺身に添えて使えば「病原性ブドウ球菌」に対して殺菌作用が働いて間違いなく効果があるでしょう。
日本人は古くから毒消しと称して、ワサビやショウガをその日的で使ってきましたが、薬味を用いて特定の細菌(バクテリア)を殺菌してしまおうという知恵は、明らかに毒消しの一手段と見ていいでしょう。
なお、昔の毒消しには、少なくとも二つの意味があって、ある種の細菌を殺傷する目的のほか、寄生虫の駆除も行なっていました。
たとえば、梅干しにはある種の寄生虫を駆除する作用で烏梅(青梅を干したもの)がありますが、まさしく駆虫剤で、いうなれば「虫下し」にほかなりません。寄生虫を殺したり、病原性の細菌に対して生育阻害を持つ生薬をひつくるめて、虫下しとか毒消しと表現したのだと思います。

南アジア近辺では水質が悪くて、かつ雑菌類が多く含まれているために、インドやバングラデッシュなどではウコンを食中毒の予防に使う民間医療が伝承されています。
旅先ではどんな水を飲むかわからないし、食べなれないものを口にするので、病原菌の発育阻害をするため、すりおろしたウコンを食べ物に混ぜて食中毒を防ぐ習慣が古くから行なわれてきました。
なお、ウコンで着色された「たくあん」には、細菌が繁殖しませんし、殺菌力が働いて長期保存が利きますが、人工染料を使った「たくあん」では虫が付いたり腐ったりすることがあります。
また、昨今人気のある発酵食品の朝鮮漬けのキムチは、乳酸菌の宝庫ですが、整腸剤のビオフェルミンはその乳酸菌を精製したものです。
つまり、腸内で乳酸菌が繁殖すると、他の細菌が繁殖できなくなるわけで、乳酸菌が腸の中にしっかりあれば、病原菌が入ってきても、乳酸菌が生育阻害に働いて菌への感染を防いでくれるわけです。「たくあん」やキムチなどの滅菌食品は、人々の長い経験から生まれてきた生活の知恵です。