2013年 1月 の投稿一覧

花粉症も改善できる?

Question

スギの花粉が舞う季節を迎えると、毎年のように鼻水、鼻づまり、目のかゆみといった花粉症に悩まされます。ウコンを服用したら、症状が軽くなるという話をよく聞きますが、花粉症にも有効でしょうか。

Answer

人の体は外界から侵入してくる異物から身を守るため、「自己」と「非自己」とを分ける機能が働きます。これは、自己でないと認識されるものを「抗原」と言い、これらの病原菌や異物が人のからだを侵そうとすると、生体はただちに彼らを殺傷するために「抗体」という蛋白質を作り出します。
抗原の種類は非常に多く、それに対応して生体内では多数の「抗体蛋白質」が作られています。そこで、ある種の抗原性物質をあらかじめ適当な方法で投与しておくと、生体はその抗原物質に対抗するために大量の抗体を作り出す仕組みを整え、抗原が再び侵入してきた場合、その物質の毒性を中和させます。
予防注射はこの「免疫」の原理を利用して作られたものです。ところが、抗原性の物質が投与されたあとであっても、しばらくして同じ抗原が再び侵入してきたとき、免疫反応をそっちのけにして、発疹、発熱、肝傷害などを起こして、重い場合にはショック死にいたるなど、さまざまな病的反応を起こすことがあります。
つまり、こうした過剰反応のことを「アレルギー」と称しています。アレルギーとはすなわち、人体に侵入してきた自分以外の異物を取り除こうとするからだの過剰な防御反応の一種ですが、抗体と抗原が結合して「抗原抗体反応」を起こした状態です。
アレルギー疾患にはいろいろな症状があります。たとえば、何かを食べて「ジンマシン」が出るのも、ぜんそく出るのもアレルギーですし、、「アトピー性皮膚炎」もアレルギーの一種です。「気管支喘息」も以前から一種のアレルギーと見なされています。また、薬による中毒病状を「薬物アレルギー」と言います。

「花粉症」とは、おもにスギの花粉に含まれている物質によるアレルギーで、鼻粘膜にその花粉がくつついてアレルギー反応を起こした症状のことです。

花粉症患者数は増加の一途をたどり、スギ花粉症だけで1500万人以上、日本の花粉症総人口は2000万人以上、5人に1人は花粉症ともいわれ、今後も増加することが予想されています。

では、ウコンがなぜ花粉症に有効かと言うと、アスピリンほど強力ではないにしても、「消炎鎮痛剤」と同じ作用を持っているからです。消炎鎮痛作用とは、いろいろな炎症を止める働きのことですが、そうした働きを持つ生薬を調べていくと、いずれもアレルギー反応による炎症を止める作用を併せ持っていることがわかっており、もちろんウコンにも同じような働きが認められています。
還暦が近くなった年齢の人によくある例ですが、私にも「蓄膿症」という軽い慢性の「副鼻くうえん腔炎」があって、冬に風邪を引いたりすると、鼻の調子がすこぶる悪くなります。ところが、健康食品としてウコンの錠剤を飲みつづけていたら、副鼻腔炎を治療しょうと思って飲んでいたわけでもないのに、なぜ治ったのかわからないけれど、いつのまにか持病の鼻炎が軽くなっていました。
生薬ではこのような予想外の薬効が実際に起こります。ウコンによる消炎作用はともかく、それと同時に、病原性細菌に対しての制菌力と併せて、アレルギー反応を抑える働きを示すので、「アレルギー性鼻炎」が軽くなることがあります。
まさに花粉症対策にウコンを試してみる価値はありそうです。

やわたの琉球ウコン(無農薬)

頑固な水虫を治したい

Questions

頑固な水虫がうっとうしくてかないません。ウコンを使って水虫を治せると聞きましたが、どのように使えばいいのでしょうか。

Answer

ウコンのパウダーを水に溶いて、それに足を浸けて「水虫」を治したという症例はいくつも報告されています。水虫の原因は、「カビ」すなわち「真菌」(糸状菌) のうち「自癖菌」の感染によるものですが、これは真菌類では最も皮膚に着きやすいものです。
水虫は、頭の「シラクモ」、生毛部の「タムシ」、ある種の頭の「フケ」などと同種の菌が感染した症状です。水虫という症状は、汗病状の白痴として出てくるものですが、ウコンはこの自癖菌の成育を抑制する作用を持っています。
したがって、水虫の患部に直接パウダーをくつつけるだけでも効果があります。ただし、最近は水虫を治す塗布薬が市販されていますし、わざわざ水に足を漬けて治療するのも面倒なので、水虫の特効薬としてウコンを使うことは少なくなっています。

皮膚病に対する期待

Qestions

ウコンは皮膚病に薬効を示すか?ウコンにはカビを殺菌する作用があるとのことですが、もしそうなら、皮膚病にも薬効があるのでは?と期待しますが。

Answer

「かび」という言い方は俗称で、形態的には大部分が菌糸を持っているので「糸菌糸」と呼ばれ、正式には「真菌「」に属します。
糸状菌(バクテリア) よりも大きくて、より進化した「微生物」です。
最小の微生物は「ウイルス」ですが、これは細胞を持たず、他の生物内でのみ自己増殖する簡単な生命体です。ウイルスが最も小さく、それより大きいのがバクテリアで、さらに大らせんきな微生物が糸状菌すなわち真菌類です。
なお、「スピロヘータ」とは螺旋形をしたやや大き日の細菌で、また「リケッチヤー」は一般の細菌よりうんと小さな微生物です。さて、真菌は最下等の葉状体植物のうちの菌類に属しますが、そのうち「皮膚真菌類」(皮はくせん膚糸状菌類)は「皮膚真菌症」(皮膚糸状菌症)を引き起こします。その主要なものに「白癖菌」があり、これが「白痴」症状を招きます。つまり、皮膚真菌症を代表するものが自席ですが、頭部の自壊が俗に言う「シラクモ」で、生毛部の白痴が「タムシ」です。

真菌( カビ)は、バクテリアより高級な生物ですから、なかなか人に感染しにくいのですが、ひとたび感染すると、こんどは除去するのが非常に困難となります。
真菌類が内臓に入った場合、たとえば肺の其菌症はきわめて面倒な感染症になります。真菌が皮膚に感染しても、通常はなかなかくっつかないのに、傷があるとか、なにかのはずみで皮膚に真菌がしみついて生育してしまうと、廉欄と称して、表面がただれてきますが、この状態が皮膚真菌症です。
頭の「フケ」の一部も真菌の感染によるものです。頭からフケが多く出てくる場合、中国人は、ウコンを溶いたお湯で頭髪を洗うということですが、ウコンが頭の皮膚にくつついている真菌に作用して、フケをきれいに取り去ってくれるのだそうです。
ただし、ウコンは黄色の染料ですから、頭の髪の毛が真っ黄色になったり、頭を拭いたタオルも黄色に染まって色が落とせなくなるので、日本人は嫌がってフケ取りにウコンを使うことをしませんが、それでもかまわずに使用すればフケは止まります。ウコンは真菌による皮膚病を和らげてくれる生薬です。なお、ガジュツにも真菌の成長を抑える働きがありますが、ウコンのほうがよりいっそう真菌類の生育を抑制する作用が強いようです。