2013年 2月 の投稿一覧

血圧をさげることができるか?

Question

ウコンは心臓病に薬効効果のある生薬と言われますが、どのような働きで心臓の健康を守っているのでしょうか。はたして、ウコンには血圧を下げる働きがあるでしょうか。

Answer

骨とともに、人体の骨格を構成している「筋肉」は、細胞内にカルシウムイオンが取り込まれることで収縮を起こします。言い換えれば、血管の壁を作っている「平滑筋」という筋肉が収縮すると、末梢血管が収縮して「血圧」を上昇させてしまいます。
血圧を下げる薬の一つに「カルシウム桔抗剤」がありますが、この薬剤には血管壁の平滑筋へのカルシウムイオンの流入を抑制する括抗作用があるため、末梢の血管を緩めて拡張させ、血管の流れを潤滑にする働きを示します。血流の循環が良好になれば、とうぜん血圧の上昇が抑えられて、血圧は下がってきます。
心臓は2個のポンプからできていて、血液は絶え間なく心臓の中を通過しています。血圧とは血液が血管内を流れるとき、血管内壁に当たる圧力のことにほかなりません。血液が左心室および右心室から出て心臓が最も縮んだ「収縮期」では動脈に血液が流れて圧力を受けるので「最高血圧」(最大血圧)を示し、動脈に圧力のかからない心臓の「拡張期」では「最低血圧」(最小血圧)を示します。最高血圧が160mmHG(水銀柱) 以上、最低血圧が95mmHG以上と高い状態であれば「高血圧症」です。最高血圧が100mmHG以上なら「低血圧症」です。血圧は体調その他のもろもろの条件によって絶えず変化しているので、異常を感じれば、1日のうち何度も測って、自分の血圧の正確な状態を知っておくことが肝要です。

ウコンにはカルシウム括抗剤と同じ作用があるため、中国では高血圧の患者に対して「血圧降下剤」として用いています。また、ウコンは心臓の血流を良好にするので、狭心症や心筋梗塞といった心臓病の予防にも働きを示します。しかも、副作用の心配がないので、安心して長期間の使用に耐えられます。一方、現代医薬品のカルシウム措抗剤も副作用が少ないため、やや安易に多用されている向きがありますが、軽い頭痛、顔のほてり、のぼせ、動惇などといった多少の副作用が出てくるのは避けられません。

コレステロールを下げる作用は?

Question

ウコンには、コレステロールを減らして血液を浄化する作用があるということを聞きましたが本当でしょか?

Answer

ウコンを服用すると、おもにその精油成分が作用して、肝臓での肝細胞が活性化されます。肝細胞の働きがよくなると、肝臓から胆汁がどんどん出てきて、いったんは胆嚢に収められて濃縮されたのち、やがて食物の消化に応じて分泌され、小腸を経て大腸を通って体外に排出されます。
この胆汁を構成する成分に「コレステロール」が多く含まれているので、胆汁としてコレステロールを体外に出していけば、人体でのコレステロール値は必然的に下がってきます。したがって、コレステロール値が高い人は、人体が消化・吸収できない植物繊維とか、コンニャクなどをウコンと併せて食べておけば、コレステロールが人体で分解できないセルロースに吸着されて、胆汁が体外へと排出される結果、血液中のコレステロール値を下げることになります。
こちらには、コレステロールを下げる食品についての紹介がありますので参考にするといいでしょう。

疲労回復の効果はあるの?

Question

少し疲れて体調が思わしくないときや倦怠感が強いときなど、ウコンを飲んで害になることはありませんか。また、ウコンを服用すれば、疲れを解消することは可能でしょうか?

Answer

疲れの原因というのは、さまざまな毒素が人体の中に滞って、「肝臓」での基本的な解毒機能が低下したり弱くなることです。疲労の原因になっている毒素をいち早く分解すれば疲れが取れるので、肝細胞の働きを活発にしてくれるウコンを服用すれば、血液の循環を良くして、毒素を分解して疲れを取り去ってくれます。
ウコンには消化器系の働きを活発にする薬効が認められていると同時に、一方では血液の流れを良好にして動脈硬化を抑制する作用もあり、「心臓」を取り巻いている冠動脈を拡張したり、また血圧を下げる働きも示します。
ウコンは、肝臓および心臓の調子を整えてくれる「肝心かなめ」の生薬ですから、これを飲んで疲れが取れることはあっても、疲労が大きくなることはありえません。したがって、からだが弱っているときにウコンを飲んでいけない理由はありません。
むしろ積極的に摂るべきでしょう。